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Reflection English Technology

「英語環境で開発生産性をあげるために苦労したこと・やったこと」感想、学び

英語環境で開発生産性をあげるために苦労したこと・やったこと (2023/02/08 12:00〜)

こちらのセミナーに参加させていただき、とても勉強になったので感想、学びをアウトプットしたい。

開発メンバーの英語への抵抗感のなさ大事

delyさんでは英語を使用していくという方針はトップダウン的に組織の上の人間が決めて、それを社員全体が実行していったらしい。

この進め方で上手くいったのは社員の方々が英語を使うのに抵抗が少なかったからだとお話しされていた。「英語なんて使いたくない」と思う人が結構出てきてもおかしくないが、メンバーの抵抗感が少ないというのは結構ラッキーだなと思った。昨今グローバル化の流れを感じて、英語ができる必要があるということを多くのエンジニア自身が認識しているのでラッキーというよりむしろ必然の結果だったのかもしれない。

いつまでたっても「ここは日本なんで、英語なんて使いたくないです」みたいなモチベーションでいると、社内全体のグローバル化の流れを阻害しうる。今の環境が英語を使っていなくても、今後英語環境への転向を目指すことになるかもしれない。そんな時にも柔軟に対応できるようにエンジニア一人一人が開発環境のグローバル化を自分事として捉えていかないといけないのかもなあと思った。

開発組織の立ち上げ段階でグローバル人材を確保してくのが大事

delyの大竹さんのお話によると、グローバル採用によって多少なりとも開発効率が下がったそうなのだが、一方LINE Fukuokaの新田さんはグローバル採用をしても開発効率は下がらなかったとお話しされていた。

なぜかというと、開発組織の立ち上げフェーズですでにグローバル人材の確保をしていたので、グローバル人材を採用することによる大きな変化がなかったらしい。

組織立ち上げ段階からグローバルな開発組織を作る前提でいると、後々のギャップ、変更点が少ないのだと学んだ。今後、組織作りに関わってくることがあればとても参考になるお話しなだと思った。

物事を順序立てて説明する能力が大事

英語によるコミュニケーションはテキストベースか、それとも会話をしないと成立しないかといったトピックが話題に上がった。

結論としては、自分が書いたダイアグラムであったりを説明しないといけないシーンがあるのでどうしても会話は必要になるが、会話といっても何かしら順序立てた説明ができればOKらしい。

豊かな表現や、ユーモアのある会話ができるような英語を使える必要はないみたいなので、求められる英語力のハードルが高いわけではない。が、やはり言語共通の「説明力」がとても大事。英語を話していなくても常日頃から説明力に関しては意識する必要があると再認識させられた。

ローコンテクスト文化が大事

お恥ずかしながら「ローコンテクスト」というワードを聞いたのが今回で初めてだった。

ローコンテクストと相対する言葉としてハイコンテクストというものがある。

ざっくり調べたところ、ハイコンテクストは曖昧で間接的な説明や言葉遣いをして、その不明瞭さを共通認識やカルチャーで穴埋めしてくようなコミュニケーションスタイルのようだ。日本は特にハイコンテクスト文化が強いらしい。「行けたら行くわ」がいい例だ。直接的に「行かない」とは言わないけど、共通認識として「行かない」と言っているのと同じような意味になる。

対してローコンテキストは、明確で直接的な説明をして事前の文化や知識の共有が不要なコミュニケーションだ。話し相手は会話の行間を読む必要がないので、言われたことをそのまま受け入れればいい。

ハイコンテクスト文化が根付いていると、不十分なコミュニケーションによって何かしら大切なプロセスが抜け落ちてしまったりすることがあるらしい。

日本人はハイコンテクストを好むらしいが、確かに私自身もハイコンテクストな会話が多いかもしれない。多かもしれないとは思うのだが、いざ自分が使っているハイコンテクストな会話の一例を考えてみると意外と全く思いつかなかった。そういった曖昧な言葉遣いは無意識的に使っているので記憶に残らないのだろう。話し相手がどうすれば理解しやすいかを考えて、意識的に明確な言葉遣いを選ぼうと思った。