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オンラインイベント「顧客提供価値を高めるための技術的負債への向き合い方」感想・学び

先日こちらのオンラインイベントに参加させていただきました。色々なことを学ばせていただき、とても良いイベントでした。印象に残ったお話や感想を軽くまとめていこうと思います。

顧客提供価値を高めるための技術的負債への向き合い方 (2022/11/10 12:00〜)

技術的負債の解消に積極的な人が少ないので、メンタル的にハード

以前、参加させていただいた「良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門」の著者トークで著者の仙塲さんも似た体験をされたとお話しされていました。やはり、レガシー改善に対して消極的な人は一定数いるんだなと再認識しました。

技術的負債の解消をスタートさせても、「それいいね!どんどんやっていこう!」て感じで仲間が増えていくところまでいくのが大変だそうです。

技術的負債の解消に積極的でない人たちと敵対関係を作らないような配慮も重要です。

技術選定の観点

  • 今いるメンバーの技術スタック的にマイグレーションしやすいか
  • 採用で魅力的に映るか

等の視点で新しい技術を選定していったというお話もありました。

技術選定はシンプルに技術の特性を理解しているだけでなくて、メンバーのことやビジネスのことも考慮する必要があるんですね。

ビジネスの成長とレガシー改善の足並みを揃えるのが難しい

ビジネス側の人たちにとっては事業の成長が最優先事項であり、技術的負債の解消にあまり関心がないケースがあるみたいです。そのため「技術的負債を解消させてください」とビジネスサイドを説得するのが難しく、「生産性を上げるために〇〇したい」みたいな宣言をしてしまうと、どのくらい改善したかという数字を出す必要が出てきてきついというお話がありました。こういった事情があるため、技術的負債の解消はビジネス成長のための機能追加と同時にしれっと実行しているそうです。

「許可を得ないとやれないというマインドでやっているといつまでもやれない」というのはとてもリアルな経験談でためになりました。

メンバーや経営陣に対する働きかけ

  • 経営者に対して、リプレイスへの投資の意義や費用対効果に関する説明責任がある
  • 開発メンバーがどんどん挑戦していけるような文化を醸成する

技術的負債の解消に着手する前段階の環境作りって予想以上に根気が必要そうです。

また、リーダーシップと同じくらいフォロワーシップも大事というお話があり、その通りだなあと思いました。

挑戦を後押しするような雰囲気を作るには、リーダーだけが頑張ればいいのではなく、その他の開発メンバー一人一人の協力がとても大事であるということです。たとえリーダー的ポジションでなくても、開発メンバー個々人が「チームの変革者」として当事者意識を持つことがチーム全体を良くしていくのかもしれません。

感想

技術的負債の解消って、いわゆるレガシーコードをどのように改善していくかみたいなところがメインだと思っていました。しかし、今回お話を聞いて、コードをどういじるかよりも、コードの外にある色々な要因の調整がとても重要であることを学べました。私自身もフォロワーシップ、リーダーシップを発揮して技術的負債を解消していけるようなチーム作りに貢献したいと思います。